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2026年1月の訪日外客数:3,597,500人 ― 韓国が史上初の単月110万人超え

2026年1月の訪日外客数は3,597,500人(前年同月比4.9%減)となりました。前年比でわずかにマイナスとなった背景には、2025年は1月下旬に旧正月(春節)があったのに対し、2026年は2月中旬にずれ込んだことが大きく影響しており、中国・香港・マレーシアなど旧正月の影響を受けやすい市場で数字が落ち込みました。 一方、旧正月の影響を受けない、または影響が軽微な欧米・東南アジア・北米市場では軒並み過去最高を記録するなど、訪日インバウンドの「多極化」と「底力」が明確に示された月となりました。特に韓国では前年同月比21.6%増の1,176,000人を記録し、全市場を通じて単月として初めて110万人の大台を突破しました。 また、欧州全体では二桁から三桁台の成長率が続いており、ロシア(+98.7%)・メキシコ(+64.0%)・ドイツ(+43.7%)・中東地域(+47.4%)など、これまで主流ではなかった市場が急速に存在感を高めています。この流れは、中国市場への過度な依存からの脱却を図り、インバウンドの収益基盤を多様化する絶好のチャンスと言えます。

地域別訪日外客数(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

2026年1月の地域別訪日外客数を見ると、東アジアが2,455,800人でシェアの約68%を占め、引き続き最大の市場となっています。ただし、前年同月(約278万人)から大幅に減少しており、これは中国市場の急落(前年比60.7%減の385,300人)が主因です。これは中国政府による日本への渡航注意喚起や航空便の減便が重なったためです。 対照的に、東南アジア・インド(460,600人)、豪州・北米(431,800人)はともに前年比で増加しており、特に欧州(112,100人)は前年の約79,500人から41%増と急伸しています。中東・その他(137,200人)も前年比約16%増と着実な拡大を見せました。

主要地域・国の成長率比較(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

成長率の観点では、ロシア(+98.7%)、メキシコ(+64.0%)、中東地域(+47.4%)、ドイツ(+43.7%)、イタリア・スペイン(各+36.5%)が突出した伸びを示しました。欧州各国は「1月は閑散期」であるにもかかわらず全市場で過去最高を更新しており、欧州市場の日本旅行人気が構造的・恒常的なものになっていることを示しています。 北欧地域(+28.5%)・フランス(+24.7%)・韓国(+21.6%)も高い成長率を維持。一方、中国(▲60.7%)・香港(▲17.9%)・マレーシア(▲3.3%)はマイナスとなりましたが、その主要因は旧正月のズレであり、構造的な旅行離れとは区別して分析する必要があります。

地域別訪日外客数シェア(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

東アジアが依然として約68%を占めますが、前年同期(73%超)に比べシェアが低下しています。これは中国市場の大幅減が影響したものです。豪州・北米が約12%、東南アジア・インドが約13%と拡大傾向にあり、欧州の約3.1%は絶対数こそ少ないものの成長率が最も高い地域となっています。 この円グラフが示すように、現状では東アジアへの依存度が依然として高く、地政学的リスクや感染症・渡航注意喚起などによる外部ショックを受けやすい構造です。欧米・東南アジア・中東など成長著しい多様な市場にアプローチを広げ、リスク分散を図ることが急務です。

東アジア地域からの訪日外客数(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

東アジアでは、韓国と台湾が好調な一方、中国と香港の落ち込みが際立ちます。 韓国は1,176,000人(前年比+21.6%)と単月過去最高を更新しました。釜山〜福岡間の増便やスクールホリデーの効果が大きく、旧正月のズレを補って余りある成長を示しました。台湾も694,500人(前年比+17.0%)で単月過去最高を記録し、台北桃園〜成田間の増便などが奏功しました。 一方、中国は385,300人(前年比▲60.7%)と急落しました。中国政府の渡航注意喚起・航空便の減便・旧正月のズレが重複した結果ですが、これは中国インバウンドが政治・外交情勢に左右されやすいという本質的なリスクを改めて浮き彫りにしています。香港も200,000人(前年比▲17.9%)と減少しました。 この東アジアの明暗は、インバウンド事業者にとって韓国・台湾を引き続き重視しつつ、中国への過依存を解消する市場分散戦略の必要性を改めて示しています。

東南アジア地域からの訪日外客数(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

東南アジア・インドでは、タイ(115,100人、+18.9%)、インドネシア(74,000人、+17.0%)、フィリピン(79,200人、+9.7%)、シンガポール(48,500人、+6.1%)、ベトナム(52,800人、+4.7%)、インド(18,500人、+14.3%)が1月過去最高を記録しました。 特にタイは旧正月の影響もある市場ですが、バンコク〜仙台・新千歳・成田・関西間の増便・復便が後押しし、スノーシーズン需要が旺盛でした。インドネシアはラマダン前の旅行需要増が大きく寄与しています。インドも着実に訪日者数を伸ばしており、中長期的な高成長市場として注目されます。 東南アジアは中国市場の代替として最も現実的なポテンシャルを持つ地域です。多言語対応ウェブサイトやハラール対応など、各市場のニーズに応じた情報発信を強化することで、さらなる集客拡大が見込めます。

北米・豪州地域からの訪日外客数(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

米国は207,800人(前年比+13.8%)で1月過去最高を更新しました。ウィンタースポーツ目的の訪日需要が拡大しており、1月という閑散期にもかかわらず力強い成長を維持しています。豪州も160,700人(前年比+14.6%)で単月過去最高を記録し、シドニー〜新千歳間の復便やスクールホリデーが大きく貢献しました。 カナダ(48,000人、+13.5%)とメキシコ(15,300人、+64.0%)も過去最高を更新しました。特にメキシコの64%増は目を見張る伸びで、中南米市場全体の訪日関心の高まりを示しています。 欧米・豪州からの旅行者は滞在日数が長く、消費単価も高い傾向にあります。英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語などに対応した多言語ウェブサイトを整備することで、これらの高付加価値旅行者を効果的に取り込むことができます。飲食店・宿泊施設・観光スポットの多言語情報充実は、今すぐ着手すべきビジネスインフラです。

欧州地域からの訪日外客数(2026年1月)

出典:JNTO訪日外客数2026年1月推定値

欧州は全体として前年比で大幅な増加となりました。ロシア(9,800人、+98.7%)は経済制裁の影響が続く中でも経由便の多様化とスクールホリデーにより約倍増。ドイツ(18,300人、+43.7%)、イタリア(12,000人、+36.5%)、スペイン(10,100人、+36.5%)が高い伸び率を示し、フランス(20,600人、+24.7%)・北欧地域(11,800人、+28.5%)・英国(29,500人、+11.8%)も軒並み過去最高を更新しました。 欧州各市場では若年層を中心とした日本旅行人気の高まりが続いており、今後も安定した成長が期待されます。欧州からの旅行者は日本文化・食・自然景観への関心が高く、リピーター化しやすい特徴もあります。ドイツ語・フランス語・イタリア語・スペイン語対応のウェブサイトや観光案内の整備が、このポテンシャルを具体的なビジネス機会に変える鍵となります。

今こそ「脱中国」から「多極化」へ ―成長市場を取り込む多言語戦略が勝負を分けるキストを追加

2026年1月のインバウンドデータは、日本観光業界にとって重要なシグナルを発信しています。中国市場が渡航注意喚起・春節のズレ・減便の三重苦で前年比60.7%減という衝撃的な落ち込みを見せた一方、欧州・北米・東南アジア・中東はいずれも過去最高を記録し、旺盛な「日本への旅行需要」を証明しました。 

中国市場の縮小は一時的な要因によるものですが、今回の落ち込みは「特定の国・地域への過依存」がいかに危険かを改めて示しています。政治情勢や外交関係の変化、感染症リスク、外交上の渡航注意喚起など、外部要因ひとつで訪日数が激変する現実は、観光業に携わるすべての事業者が直視しなければなりません。

その解決策は、急成長する多様な市場にアクセスする「多言語マーケティング」です。

ドイツ(+43.7%)・スペイン(+36.5%)・フランス(+24.7%)などの欧州市場、米国(+13.8%)・メキシコ(+64.0%)などの北米市場、タイ・インドネシア・フィリピンなど急成長する東南アジア市場、さらにはインド(+14.3%)・中東(+47.4%)という次世代の大型市場に対して、これらの旅行者が母国語で情報収集できる多言語ウェブサイトを整備することが、最も費用対効果の高いインバウンド対策です。

飲食店・宿泊施設・観光スポット・体験コンテンツを提供するすべてのインバウンド関係者の皆様へ ―英語はもちろん、韓国語・繁体字・タイ語・インドネシア語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・アラビア語など、対象とする市場の言語でホームページ・予約ページ・SNSを整備してください。特定市場への依存リスクを分散しながら、高消費・高満足度の訪日旅行者を取り込む絶好のチャンスが今、確実に広がっています。

出典:日本政府観光局(JNTO)訪日外客数 2026年1月推定値

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